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中小企業向け「経営革新計画」認定のメリットや流れを解説

中小企業は直面する経営課題に対して、果敢に経営革新しながら取り組む姿勢を見せないと、次から次にやってくる事態に対応できません。そのための準備として「経営革新計画」というものを策定することをおすすめします。「経営革新計画」を策定していることで、さまざまなサービスを享受する際の加点材料になり、メリットが大きいです。少々大変ですが、ぜひメリットがある「経営革新計画」を作ってみましょう。

経営革新計画とは?

「経営革新計画」は、経営資源や内部留保に乏しい中小企業や個人事業主が「新事業活動」に取り組むことで、「経営の相当程度の向上」を図ることを目的にした経営計画書、事業計画書になります。

なかなか定期的に事業計画書を策定する機会のない中小企業(個人事業主含む)が専門機関の指導を受けながら、自社の経営革新、経営改善計画を作れるのが大きなメリットで、付随的にさまざまな面で優遇されることになります。

経営革新計画を作る過程で、自社の経営課題や将来的な目標が明確になり、支援策も受けられるという一石二鳥の経営サポートです。

経営革新計画のメリット

経営革新計画を策定し承認を受けると、経営遂行のためのさまざまなサポートを受けられ、審査の際に加点されます。実際にサポートメニューを受けなくても、ぜひ経営革新計画を作っておきたいところです。

資金調達の面で優遇される

金融機関から融資を受ける際、経営革新計画を策定し認定されていると、優遇措置を受けることができます。

具体的には

  1. ・信用保証の特例
  2. ・日本政策金融公庫の特別利率による融資制度
  3. ・食品等流通合理化促進機構による債務保証制度
  4. ・高度化融資制度

などです。金利の優遇(通常よりも金利が下がる)、融資の上限枠が広がる、無利子融資が受けられるなど非常に大きな特典があります。経営革新計画を策定のコストを考えても十分おつりがくるといえるでしょう。

補助金が受けられる

公的な補助金、例えば「ものづくり・商業・サービス生産性向上促進補助金〔低感染リスク型ビジネス枠〕」(ものづくり補助金)に応募する際、審査において「経営革新計画」を認定されていると加点されます。

絶対に補助金審査に通るということではありませんが、加点要素として客観的な評価として加点されるので、加点が明言されていない補助金についても、経営革新計画認定済みとアピールするとプラスになるかもしれません。

新たな販路を開拓できる

販路開拓のための展示会の出展審査で加点されます。具体的に歯「新価値総合展(中小企業総合展)」での審査加点や、販路開拓コーディネート事業における支援を受けることができます。

このように、融資と補助金による資金調達、販路開拓において「経営革新計画」を認定されていると加点要素となり、自社の経営を俯瞰するだけではなく、具体的なメリットを享受することができます。

経営革新計画の申し込み要件とは

経営革新計画を策定し、申請できる対象や要件について整理します。

経営革新計画を申請できる企業は?

経営革新計画を申請できる企業は以下になります。

・中小企業等経営強化法第2条に規定する中小企業者であること

具体的には下記の表に該当する中小企業ないし個人事業主になります。

主たる事業を営んでいる業種

資本金

従業員

(平成25年10月改定日本標準産業分類第13回改訂分類による)

(資本金の額又は出資金の総額)

(常時使用する従業員の数)※

製造業、建設業、その他の業種

(下記以外)

3億円以下

300人以下

ゴム製品製造業

3億円以下

900人以下

(自動車又は航空機用タイヤ及びチューブ製造業並びに工業用ベルトを除く)

卸売業

1億円以下

100人以下

サービス業

(下記以外)

5,000万円以下

100人以下

ソフトウエア業又は情報処理サービス業

3億円以下

300人以下

旅館業

5,000万円以下

200人以下

小売業(飲食業含む)

5,000万円以下

50人以下

・直近1年以上の営業実績があり、この期間に決算を行っていること(税務署に申告済みのこと)、つまり、創業前の事業者や創業後間もないし業者は対象外です。

・申請する自治体(都道府県)に登記上の本社所在地があること。個人事業主の場合は、住民登録が自治体内であること。

経営革新計画の内容

上記の中小企業の場合、経営革新計画を申請できますが、計画の内容について、下記の条件を満たす必要があります。

1.新事業活動に取り組む計画であること

これまでの既存事業とは異なる、新しいチャレンジのための事業計画にしてください。具体的には

  1. ①新商品の開発又は生産
  2. ②新役務(サービス)の開発又は提供
  3. ③商品の新たな生産又は販売の方式の導入
  4. ④役務(サービス)の新たな提供の方式の導入、その他の新たな事業活動

以上4点に該当する経営革新計画を立てる必要があります。

既存事業の範疇に含まれるもの、その延長線上にある事業については、経営革新計画の対象外となるので注意してください。

もちろん、新事業は公序良俗に反しないもので、関連法令に違反するものであってはなりません。公的支援になじまない性質の事業も不可です。そのあたりは、経営革新計画を相談する際に担当に聞いてください。

2.「経営の相当程度の向上」を達成できる計画であること

新規事業を行うだけではなく、それによって売上が伸びなければなりません。

3年、4年、5年のいずれかから経営革新計画期間を選択し、期間に応じて計画期間に応じた利益等の目標伸び率を達成することが必要です。

具体的には

計画期間

付加価値額または一人当たりの付加価値額

経常利益

3年間

9%以上増

3%以上増

4年間

12%以上増

4%以上増

5年間

15%以上増

5%以上増

これを満たす経営革新計画(ビジネスモデル)が必要になります。

付加価値額は、営業利益 + 人件費 + 減価償却費で算出します。

経営革新計画の承認までの流れ

経営革新計画が承認されるまでの流れを簡単に説明します。

経営革新計画の構想

どのように経営を変えたいのか、新しいことを始めたいのか、みなさんで考えてみてください。

認定経営革新計画等支援機関に相談

全国各地にある「経営革新等支援機関」に経営革新計画について相談します。専門家のアドバイスを受けることで、経営革新計画自体をブラッシュアップしていきます。このような支援策を活用することも有効です。なお、支援機関を通さずに独力で申請も可能ですが、難易度が上がります。

経営革新等支援機関は 認定経営革新等支援機関検索システム より検索できます。

商工会議所、商工会、税理士、公認会計士、コンサルティング会社、金融機関などが該当します。商工会議所等であれば無料で利用できますが、アドバイスの質はそれなりです。民間コンサルや税理士法人はお金がかかることがありますが、しっかりとした計画策定のため質の高いアドバイス、サポートをしてくれます。

ちなみに、「企業パートナー110番」も経営革新等支援機関ですので、資金繰り相談とともに経営革新計画についてぜひご相談ください。

承認申請受付機関による審査、承認

都道府県や国の地方機関等の経営革新計画承認審査部署により、経営革新計画の審査があります。支援機関のアドバイス通りに作成していれば、そこまで心配はいりません。

最終的には都道府県知事や国の地方機関長名義で経営革新計画の承認がなされます。

具体的な支援に申し込む

認定してもらうと同時に、融資や補助金、展示会支援など具体的に、経営革新計画によって加点、メリットがある支援策に申し込みを行います。

その審査は経営革新計画そのものの審査とは別なので、落ちる可能性はあります。

経営革新計画の承認を得るためのポイント・気を付けること

経営革新計画の承認を得るためには、数値目標(〇年で〇%)が具体的で、かつ実現可能な数字でなければなりません。あまり突飛な事業計画をすると、審査でマイナスになってしまいます。

・経営革新計画の具体性
・付加価値や経常利益増の妥当性
・信頼できる認定経営革新等支援機関の選択

です。認定経営革新等支援機関は玉石混交であり、口コミなども参考に頼りになるところを選んでください。逆に、認定経営革新等支援機関がしっかりしていれば、適切に貴社の経営革新計画をブラッシュアップしてくれるはずです。

まとめ 企業の経営に関することのご相談は「企業パートナー110番」へ

経営革新計画の策定は、融資や補助金を申し込みする場合だけでなく、自社の経営状態を俯瞰し今後につなげる意味で、ぜひ策定していただきたいものです。いざという時に、経営革新計画の認定があると強い味方になります。

具体的に経営革新計画によって加点される支援策だけでなく、他の融資などに申し込むときにも、「経営革新計画認定」と書けると、前向きな評価につながります。

「企業パートナー110番」は経営革新等支援機関の業務ができる税理士がおり、経営革新計画の承認後の資金調達も合わせて相談することができます。

自社の経営を変えながら、さまざまな経営支援メニューを受けたい方は、ぜひ「企業パートナー110番」までお問い合わせください。

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