経営改善 業務の流れ | 資金調達・事業再生【企業パートナー110番】
Ⅰ 業務の流れ
1、現状把握
2、対策案の提示(ファイナンスのマネジメントも含む)
3、社長の意識改革
4、対策内容の進捗確認
5、アフターフォロー
Ⅱ 業務の流れの詳細
1、現状把握
➀ヒアリング調査
事業再生案件を受注したら、まずは現状を詳細に把握することから始めます。
具体的には、業績不振で困窮している会社の場合、社長自体が、自分の会社の現状が分かっていないケースが多いです。まず、一から徹底的にヒアリングをして、こちらが現状を把握するとともに社長に現状を理解していただくことからスタートします。
具体的には以下を実行します。
・何をしている会社なのか?
できるだけ具体的に聞きます。
我々が、素人の第三者に依頼主のことを説明できるレベルまでヒアリングします。
・従業員構成は?
組織図を作っていないケースが多いので、ヒアリング内容をもとに組織図をこちらで作成します。
・従業員の中でキーマンは?
社長だけが意識を変えても実際に動くのは従業員です。
従業員の中でリーダーとなる人、具体的に指示をする人等がいるかどうか確認します。
・取引先は?
取引先リストが作られていないケースがほとんどです
ヒアリングをもとに取引先リストをこちらで作成します。
等々隅から隅まで時間をかけてヒアリングを行います。
➁財務諸表分析
過去3期分のB/S、P/Lを確認して、数字上からわかる問題点を探ります。
ここで、業績不振の問題点がどこにあるのかある程度分かります。
イ 売上高が不足しているケース
ロ 粗利益が著しく悪いケース
ハ 人件費が多すぎるケース
ニ その他固定費が多すぎるケース
ホ P/Lは良好だが、借入金返済に追われて資金繰りに困窮するケース
大別すると上記の5つに分類されると思われます。
もちろん複数該当するケースもあるのでそれぞれ対応を行います。
2、対策案の提示(ファイナンスのマネジメントも含む)
1の現状把握で業績不振の問題点を把握した後に、ケース別に検討・提案をしていきます。
なお、問題点の改善に伴うプロジェクトにより、金融機関などに対して、交渉をしなければいけないときは、交渉をします。
交渉の際には、事業計画書、資金繰り表などを作成し、社長と一緒に金融機関との面談を行います。
3、社長の意識改革
事業再生業務を行うにあたって、最も重要であり、かつ必須条件なのが 「 社長の意識改革 」 です。
我々がいくら、改善案を提案しても、それを実行したり、従業員に伝えていくのは社長の仕事です。
もっとも、業務再生を依頼するぐらいですから、社長自身も現状のままではまずいと思っているわけなので、ある程度は聞く耳を持ってもらえます。しかし、いざ具体的に行動を起こそうとなると相当のエネルギーが必要になります。
業務再生計画を作るからと行って、納期は待ってくれません、受注を減らすわけにもいきません。
通常業務をこなしながら再生業務を同時進行で進めていく必要があります。今までのやり方を抜本的に変更する場合、従業員の反発もあるでしょう。すぐには効果がでないかもしれません。
我々は、そのような中でまず何か一つ改善してみましょうということを辛抱強く伝え、社長に意識改革のお手伝いをします。
4、対策内容の進捗確認
再生業務としてやることを定めていざ実行するとなった場合、進捗度合いの確認は欠かせません
毎月の打ち合わせの際に、実際の進捗度合いを確認していきます。
・先月に〇〇をやるということを決めたがどうだったか?
・先月中に〇〇の作業をここまで進める予定だったがどうだったか?
TMコンサルティングでは、打ち合わせの際には必ず議事録をとるようにしていて、前回打ち合わせした内容や、宿題にしたこと等を全て記録にとっていて従業員間で共有をしています。
5、アフターフォロー
再生業務を本気で取り組むと徐々に成果が出てきます。
問題点がどこにあるかにもよりますが、概ね半年 ~ 1年ほどで改善結果が数字として現れてきます。
しかし、本当に大切なのはここからです
現在の良好な状態をキープ又はさらに向上させていけるかが重要です。
・新規取引先とのコミュニケーンはとれているか?
・従業員の管理体制は維持できているか?
・ホームページの運用状況は?
・新システムの活用はうまくいっているか?
等々、うまくいったあともきちんとフォローをするようにしています。