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中小企業の経営改善?その手法やメリットをわかりやすく解説

中小企業は大企業と比較して、経営が悪化した時の体力がないため、すぐに処方箋を出さないとそのまま倒れてしまいます。経営改善に心がけることで、そうしたことを未然に防ぐことができます。病気にならないためのメニュー、それが「経営改善」であり、その方法をぜひ憶えてください。

経営改善とは?

本稿で取り扱う「経営改善」とは、会社を継続させる目的で、自社の悪化した経営状況を改善するための取り組みです。

会社の継続、存続は会社経営でもっとも重要な目的です。そのため、経営改善によって、自社の売上の最大化、経費の最小化を図ります。

売上を伸ばし、無駄な経費を削減することで、「売上-経費」の「利益」を増やし、可能な限り最大化とすることを目的とします。

経営改善の結果、資金調達が容易になり、M&Aや事業承継の実現可能性を高めることにもつながります。自社の「生き残り」のためにも経営改善は非常に重要なものになります。

経営改善の手法

経営改善をするといっても具体的に何をするのか、その方法について解説します。

経営改善の手法~戦略面

最初に挙げる経営改善手法は「戦略面」です。これは経営者の考え方を変えて経営のベクトルを修正していきます。

凝り固まった考えで、「今まで通りの経営がよい」とかたくなに姿勢を変えない経営者が意外に多いのです。それについて根拠を示しながら、徐々にマインドセットを解いていきます。

客観的に経営状態や経営方針を変えるために「SWOT分析」などを用いて、自社の強み、弱みや周辺の経営環境について客観的な情報を示し、経営の方向性を変えていただくようにします。

経営改善の手法~財務面

財務面での経営改善とは、収益性や利益構造、財務諸表上の問題点を改善することになります。

決算書、貸借対照表、損益計算書などをもとに、自社の経費や借入が適当なのかを分析し、資金繰りを安定させていきます。無駄な経費を削減すれば、資金調達時の返済余力もできますし、資本も増えます。

例えば「損益分岐点分析」という手法を用いて、自社の損益分岐点を客観的に把握し、安定し利益が出る状態を作り出します。損益分岐点が低い(安い)ほど利益が出やすい状態になりますので、それを目指して経営改善していきます。

経営改善の手法~管理面

管理面での経営改善とは、「ヒト・モノ・カネ」といった経営資源の管理方法を見直し、改善していきます。

人事に無駄はないか、適切な人員配置になっているか、在庫や備品の管理は適切か、もちろん、お金の使い方は適切かという視点でも、見直しをしていきます。

不採算部門に人とお金を投入し、売上が伸びそうな分野への投資を怠っていれば、経営は一向に改善していきません。

「管理」といっても、上から何かをガチガチに縛るのではなく、社員のモチベーションを高めるような施策も広義の管理になります。やりがいのある職場を作り上げていくのも経営改善として大切なものになります。

経営改善の進め方

経営改善を効果的に実行に移すには、その進め方も重要になります。経営改善は大きく分けて4つのステップにより進行します。よく言われる「PDCAサイクル」に基づいた進め方をすると経営改善がうまくいきます。

PDCAとはPlan(プラン), Do(実施), Check(チェック), Adapt/Action(変更・アクション)を指し、これを繰り返すことで、物事が改善していきます。

問題の洗い出しと共有

最初に行うのは、自社の問題を洗い出し、社員や役員と共有します。経営者だけ危機意識を持っても、メンバーに共有されなければ会社一丸となった経営改善はできませんし、社の方針転換や改善について疑問の声が上がることが予想されます。

 上から問題を示し共有するだけではなく、社内掲示板や「目安箱」のようなものを置き、経営者目線では気づかない社内の問題点をあぶりだすことも効果的です。

これにより、社内で何を改善した方がいいのか、おおよその方向性がつかめてくるはずで、改善に向けた社内の意識醸成につなげます。

現状把握と分析

問題を洗い出し、メンバーに共有されたら、次のステップは現状把握と分析を行います。

上述のようにSWOT分析や損益分岐分析などを行い、自社がおかれている環境やライバル企業の状況、自社の立ち位置などを正確に把握します。それをもとに、何を改善すべきなのか、強みを伸ばすべきか、弱みをどう克服すべきなのか、などを状況として示していきます。

決算書や財務諸表、ユーザーアンケート、ビッグデータ分析などを通じて、客観的な「数字」を示せるように心がけます。統計処理などを行うこともあるかもしれません。

改善計画の策定と実行

問題をはっきりと把握し、克服すべき課題が明らかになったうえで、実際の改善計画を策定し実行に移します。

 経営改善計画は可能な限り、外部の専門家、コンサルタントに見てもらい、科学的に正しいものであることを確定します。経営者の独りよがりでは、明後日の方向の「改悪」になってしまいます。

経営改善計画には、改善を実施する担当者、全体の責任者、改善目標などもしっかり明記し、責任と到達目標を明示するとモチベーションアップにつながります。いいものを作っても、その実行が有耶無耶になってしまうのは非常にもったいないです。

 経営改善計画を策定し、関係者の了承や経営者の決裁の後、実行に移します。

改善計画の評価

経営改善計画の実行後、しばらく置いて、評価を行います。果たして経営改善計画は成功したのでしょうか?

 経営改善目標と実際の結果を比較します。改善できたこと、できなかったことを洗い出し、メンバーで共有します。できなかったことは「最初から無理な目標だった」のか「工夫次第で達成できた」のかしっかり検証します。

できなかったことは改めて、「問題の洗い出しと共有」へ戻します。ブラッシュアップし、達成できる目標に変え、方法も改善し、やり直しを行います。

経営改善の大事なポイント

経営改善を行うにあたって重要なポイントを3点挙げます。これらを満たす経営改善アクションであることが大切です。

目標が明確であること

漠然と「売上を伸ばす」「借入を減らす」「不良債権を処理する」というものでは、PDCAサイクルに基づいたチェックができません。

「5%売上を伸ばす」「法人税を支払えるように黒字決算にする」など、数字で振り返りができるような明確性のある目標が必要です。そうでないと、経営改善の効果測定ができません。

達成可能な目標であること

経営改善目標は「がんばれば達成できる」ラインであることが大切です。

「売上200%増」など無理な経営改善目標を立てれられると、社員には無力感が漂いモチベーションが下がってしまうます。

逆に「売上2%増」など、経営改善せず普通にやっていても達成可能な目標でも意味がありません。経営改善する必要性がそこに見いだせないのです。

「大きな改革をして、しかし現実的にがんばれば達成できそう」という絶妙な経営改善の達成目標が重要です。「売上20%増」であれば、さまざまな経営改善をすれば十分達成でき、達成感や充実感も生まれます。モチベーションも上がります。

経営陣も社員も意欲が湧くこと

経営改善のため給料の削減などネガティブな要素も時には必要ですが、それでは勤労意欲、モチベーションが下がってしまいます。

できればポジティブな動機付け、「売上○%伸ばす経営改善をすればボーナスも上がる」、このように経営改善を行った結果、ベネフィットがあることを示せれば、経営改善目標達成のためにみなさんが協力してくれるはずです。

まとめ 企業の経営に関することのご相談は「企業パートナー110番」へ

経営改善に取り組むことによって、自社の業績が大きく改善する可能性もありますし、今まで気づかなかった「病巣」が明らかになるかもしれません。

しかし、PDCAサイクルやSWOT分析はなかなか自社だけではできず、可能な限り専門家のアドバイスを受けていただくことをおすすめします。

経営改善は最寄りの商工会議所、商工会をはじめとした中小企業向け公的機関だけではなく、税理士法人やコンサルティング会社などでも行っています。

「企業パートナー110番」もそうしたサポート機関であり、特に資金繰りの改善や財務分析などに定評があります。事業再生も手掛けており、業績の立て直しには定評があります。

経営改善は業績悪化→立て直しに至る前の「健康診断」的な要素もあります。病気になって治療するのではなく、生活習慣の改善によって病気を予防していく、それが経営改善だとイメージしていただければと存じます。

何かわからないことや経営改善に興味がある方は、ぜひ「企業パートナー110番」までお問合せください。

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