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会社売却とは?相場、売却のメリットやデメリットを徹底解説

日本の中小企業は経営者の高齢化が進んでいます。今後10年経過すれば、経営者の多くが60歳代、70歳代に突入し、事業の継続が難しくなります。突然病気などになり廃業を余儀なくされるのであれば、その前に会社売却をして、お金に換えてしまうのも1つの方法です。会社売却するということは、買収した側が事業を継続してくれるかもしれず、自社の遺伝子は引き継がれます。今回は経営者が自社を売却する「会社売却」について説明します。

会社売却とは?

会社売却とは、自分の会社が持っているすべての財産だけでなく、さまざまな権利・義務を第三者に譲渡、売却し、売却先の他社からその対価を受け取ることを指します。

M&A(事業承継)の1つの方法であり、会社を購入した場合、売却側から事業承継したことになります。

「財産」には現預金、株式、営業用資産、土地、建物、車両、機械のほか、会社で取得した知的財産やノウハウなどの無形資産も含みます。売却後は、知的財産権を持っている商品の生産、製造などはできなくなります。

財産、権利全般の売却に加えて、自社の現在の取引先との関係、従業員の雇用、さまざまな契約やそれに伴う権利、義務も譲渡の対象になります。

当然、借入や保証金関係の返済義務なども引き継ぐことになります。譲渡先(売却先)はポジティブな面だけではなくネガティブな面も承継します。

会社売却の方法・手続きの流れ

会社売却はどのように行うのか、その方法や手続きについて簡単に紹介します。

会社売却の方法を確認

会社売却には大きく分けて、以下2つの方法があります。

【株式譲渡】
譲渡企業の株主が法人(譲受企業)に個人や自社の保有株式を譲渡する手続きを指します。この場合、過半数の株式を譲り渡すことで、会社の経営権を他社に委譲します。

【事業譲渡】
企業が所有している事業の全部、あるいは一部を第三者の企業に譲渡します。事業譲渡は、すべての事業を完全に譲渡する「全部譲渡」と、任意の事業のみ譲渡する「一部譲渡」があります。

会社売却は一般的に「事業譲渡の全部譲渡」を指しますが、株式譲渡も株式を全部譲り渡せば会社売却となります。経営権が自分から離れれば、あとは株式を譲る渡した人が主体となって新しい会社を経営していきます。

会社売却の流れ

1.会社売却の準備

事業譲渡をして会社売却を行うのか、株式譲渡形式にするのか最終的な売却方法を決めます。そのうえで、売却を仲介する業者(M&A会社など)を決め、彼らのアドバイスを受けながら、買い手をリストアップしていきます。

真に自社の事業を引き継いで、今後何十年もやってくれる会社なのか、会社売買も投機の一環としかとらえていない会社なのか、見極めが重要です。

2.経営者面談

実際に売却先の経営者と面談をします。「お見合い」のようなものであり、本当にこの人が経営する会社に自社を委ねてよいのか確認します。

大切に事業を引き継いでくれるのか、また、相応の金額で買い取ってくれるものなのか、怪しい投資会社に売ることがないようにしっかり確認してください。

3.意向表明書の提示

面談後、会社売却について同意できそうならば「意向表明書」を作成します。フォーマットや具体的な段取りは仲介会社が用意するので、心配いりません。

なお、この意向表明書は法的な契約とは別物なので、まだ撤回することは可能です(仲介会社の心証は悪くなるでしょう)。

4.基本合意を確認し締結

最終的な契約に向けた直前段階の契約書です。まだ、最終契約ではなく、ここで本当に売却してよいものなのか、しっかりチェック&意思を固めてください。

具体的には

・譲渡金額
・売却スケジュール
・取引形態(株式譲渡・事業譲渡どちらにするのか)
・「デューデリジェンス」への協力(次項)
・その他の合意事項

などを書面でチェックします。

5.デューデリジェンス(Due Diligence)への協力

聞きなれない言葉ですが、売却の前に、法務や財務、会計、労務など各部門の専門家がさまざまな角度から売却企業(自社)を調査し、評価する過程です。

買収企業側のリスクを少しでも減らすため、自社に隠れた借金や保証人契約、不良債権、経営者の金融ブラック歴などを徹底的に調査します。

これについては「買われる」企業であることを認識していただき、全面的に協力をお願いします。

6.最終譲渡契約の締結とクロージング

「譲渡契約書」を作成し、株式譲渡契約が締結されます。法的に会社の売買契約が成立します。契約書内容は、弁護士によるリーガルチェックを受けたのち、売り手、買い手双方の代表者によって交わされます。

以上をもって、会社売却の手続き、流れとなります。

会社売却の相場

会社売却の相場ですが、おおむね以下の3つの方法で算出されます。

純資産法(コストアプローチ)

会社の帳簿で確認できる時価純資産を会社の売却金額とします。

あるいは「営業利益」の3年分を合計して計算することもあります。

簡便な計算法なので、大企業の売却には向かず、小規模な会社の売却の相場算出法として使われることが多いです。

類似会社比較法(マーケットアプローチ)

事業内容や規模が似ている会社の経営指標を比較して、売却金額を決定する方法です。

類似企業の経営指標、特に「EBITDA」と呼ばれる指標によって、決算書や会計帳簿に現れない会社のブランド価値を算出します。

EBITDA=税引前利益+支払利息+減価償却費

比較対象の会社の株価に、ある経営指標の倍率(係数)をかけて、売り手の株価を算出し、それをもとに会社の価値(=売却価格)を算出します。

類似企業がない場合(かなり狭い市場の商品や独占市場)、この方法が使えない可能性があります。

DCF法(インカムアプローチ)

DCF(ディスカウント・キャッシュ・フロー)を用いた会社の売却方法です。

会社が将来生み出すと予想される「キャッシュフロー」を一定の割引率で減じて、現在の企業の価値を算出します。

これから近い将来に生み出すであろう価値を計算するので、将来的な「種」を蒔いている状態の会社の場合、この方法で売却価格を計算すると安くなってしまいます。

会社売却のメリット

会社売却することのメリットは以下になります。

  1. ・廃業せずに会社の事業を残せる
  2. ・社員、従業員の雇用を守れる
  3. ・経営者が売却益を得られる
  4. ・経営のプレッシャーから解放される
  5. ・債務を減らせる、なくせる

会社と従業員を守れるというのが一番大きいでしょう。廃業しないで済むのは、従業員の生活にとっても大きく、別の経営者の下で自社の事業が残るのはとてもありがたいことです。

もちろん、債務などを売却益によって減らせ、経営のプレッシャーから解放され、ご自身も「身軽」になることができます。

経営がどんどん悪化し、廃業どころか倒産、経営破綻になってしまうことを防げます。

会社売却のデメリットやリスク

一方で会社売却にはリスク、デメリットもあり、メリットと比較衡量する必要があります。

  1. ・売却した会社について関与できない
  2. ・これまでの投資が水泡に帰す
  3. ・同一の事業を20年間できなくなる可能性
  4. ・従業員の離職
  5. ・生き甲斐の喪失
  6. ・情報漏洩のリスク

会社売却してしまえば他人のものになるので、もう経営に関与できません。これまで打ち込んできたことが無に帰してしまう、そうした喪失感を感じる方もいます。会社を失い、あっという間に老け込んでしまう、病気になってしまう人もいます。

意外に知られていないのですが、会社法21条の規定で以下のようなものがあります。

会社法 第21条 【譲渡会社の競業の禁止】

事業を譲渡した会社(以下この章において「譲渡会社」という。)は、当事者の別段の意思表示がない限り、同一の市町村(特別区を含むものとし、地方自治法(昭和22年法律第67号)第252条の19第1項の指定都市にあっては、区又は総合区。以下この項において同じ。)の区域内及びこれに隣接する市町村の区域内においては、その事業を譲渡した日から20年間は、同一の事業を行ってはならない。

実は、会社を譲渡(≒売却)した場合、同じ自治体や隣接する自治体では、従前の事業を行うことができません。不良債権のある会社をうまく買い取らせて債務がなくなったので、また同じ住所でやろうというのは競業避止義務違反になり、違法行為になってしまいます。

離れた自治体での再スタートはできますが、単なる「損切」として売り抜け目的での売却はデメリットが大きいです。別の事業で再スタートを切るべきでしょう。

リスクとして情報漏洩の可能性があります。自社のデータベースや各種機密情報も売却先へ行きます。どこでその情報が流出するかわかりません。しかし、既存の顧客データベースを全消去して譲ることはできませんので、売却先検討の際に真に信頼できそうなところを探す大切さがわかります。

まとめ 企業の経営に関することのご相談は「企業パートナー110番」へ

会社売却は非常に重い決断となります。自分が育て、経営していた会社を手放すだけでなく、事業の今後も他者にゆだねること、売却益はご自身の今後の生活に大きく影響することから、迂闊な判断はできません。

一般的に会社売却をするのであれば、事前にM&A会社に相談することが多く、そちらの仲介によって進めていきます。

M&A会社は、会社売却だけではなく、資金繰りや事業継承も幅広く取り扱いますので、売却に至らない段階で、経営の立て直しを相談することもできます。

経営全般でお悩みの経営者の方はぜひ一度相談するとよいでしょう。「企業パートナー110番」では、会社売却だけでなく資金調達、経営コンサルティングなど多種多様なメニューで皆様の経営をサポートします。

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