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債権流動化での資金調達をわかりやすく説明します

Financing

債権流動化>自分の会社の流動資産=すぐに使える資産であり、手持ちの現金や預金などをイメージします。一方、数か月後に入金が予定されている受取手形や売掛金など流動性はありませんが、数か月後現金をもらえる権利ではあります。資金繰り改善のためこのような債権を現金化し、流動資産にする手法である「債権流動化」について本稿で説明していきます。

債権流動化とは?

債権流動化とは、みなさんがお持ちの売掛債権、手形債権、診療報酬債権等を期日到来前に売却し、現金化する手法をいいます。

例えば、毎月末日締め、翌々月25日支払いの売掛債権をある会社と契約しているとします。 3月分の売掛金が100万円あったとすると、実際の入金日5月25日(翌々月25日)となります。

商品はすでに売っているのに売掛債権(売掛金)を実際に回収して現金化、自社の口座に振り込まれるのは5月25日まで待たないといけません。

もし、5月25日以前に急な資金繰りの需要が発生した場合、入金日まで待たないと100万円が口座に振り込まれず、自社の経営が悪化したり、必要な投資ができなかったり、最悪の場合不渡りを起こしてしまったりするかもしれません。 そうした事態を未然に防ぎ、5月25日までに売掛金を現金化するのが債権流動化という方法になります。

債権流動化の3つの方法

期日到来前に債権を流動資産にしてすぐに使えるようにする債権流動化には、以下の3つの方法があるので知っておいてください。

ただし、本来の期日到来前に現金化するわけで、資産的には手数料等を支払うなどして目減りすることになります。 上の例でいえば、100万円の売掛金は5月25日まで待てば100万円満額入金されますが、債権流動化をすると100万円からいくらか減じた額の入金となります。

手形割引、ファクタリング

売掛債権が受取手形の場合、昔からある「手形割引」の手法で、手形を他人に有償譲渡することができます。

手形小切手法に定められた手法で、手形に「裏書」をすることで、手形回収の期日到来前に手形を一定額割り引いたうえで(手数料を減額したうえで)現金化することができます。

ファクタリングは最近流行りの債権流動化の手法で、売掛金などの債権を、中古ゲームのようにファクタリング業者が買い取ってくれるものです。すぐに現金化できますが、手数料が高く、年利換算すると100%~200%になるものもあり社会問題化しています(利息制限法の上限が20%ですから如何に高いかがわかります)。

売掛金債権担保融資、動産担保融資(ADL)

通常、土地や建物など不動産を担保にお金を借りますが、近年「ADL」(アセット・ベースト・レンディング)という売掛金や診療報酬など動産を担保に融資を行う方法が広がりつつあります。 不動産担保融資よりも金利はやや高いものの、売掛債権を売却、譲渡するのではなく、しっかり返済すればまた売掛債権は手もとに戻ってきます。

あくまで返済できない場合のみ、債権が金融機関の手に渡ってしまうのです。 金融庁もこの手法を積極的に採用するよう各金融機関に発破をかけています。今後、一般化するといわれている資金調達方法です。

売掛債権証券化

売掛債権を特別目的会社(SPV)に譲渡します。SPVは譲渡された売掛債権をもとに証券を発行し、投資家に証券を発行し資金を調達します。その資金を債権者に渡して資金調達をします。

ファクタリングに近い手法ですが、債権をSPVが買い取り直接お金を支払うのではなく、投資家から資金調達しそれを渡すという流れになります。手間や時間がかかりますが、銀行など大手金融機関が仲介する方法であり、知らない会社が行うファクタリングよりも信頼度、安心度は抜群です。

債権流動化のメリット、デメリット

債権流動化することのメリット、デメリットを表にまとめてみました。

メリット

デメリット

早期に現金化できる

手数料などコストがかかる

キャッシュフローが改善する

売掛先などが倒産したときに責任を負う

資産のオフバランス化

手続きが難しいものがある

通常の融資と比較して資金調達が容易

 

緊急時のリスクマネジメントができる

 

「資産のオフバランス化」とは、債権流動化することで、決算書や試算表から「売掛手形」や「売掛金」の勘定科目の金額が減ります。

これらは「資産」勘定であり、資産が多い分には悪くないのでは?と思われるかもしれませんが、金融機関の融資などの際、あまり資産が多いと「不良資産」(不良債権)も多いのでは?と思われることがあります。 資産が少なく、かつ利益が上がることで、機動的な経営ができていると評価されます。

なるべく流動資産を増やすことが金融機関からの評価につながります。 デメリットについてはやはり手数料です。

特にファクタリングの手数料は法外であると批判されることが多く、積極的な利用はお勧めしません。 また、売掛先が倒産した場合などは、返済義務(償還請求権)が発生することがあります。本来自分が受け取るべき債権の金額を、受け取れないどころか、なぜか相手に返すという事態が起こる可能性があり、債権流動化の際はその契約内容によく注意したいものです。

債権流動化の注意点

債権流動化の注意点はデメリットと被るところもありますが、比較的新しい手法ですので、法的な保護が弱いケースがあることに起因しています。 具体的には以下の点に注意してください。

特にファクタリングは法的規制がほとんどない

売掛債権を買い取るファクタリングは、融資のように銀行法や利息制限法など各種法律による規制、保護がほとんどありません。

民法の一般原則くらいしか保護できそうな法律がなく、年利換算数百%の手数料も実質野放しにされています。 何かあった時に、我々を守る法的な盾がないことに注意してください。

売掛先の企業が信用できるのか

不動産を担保にする場合、その土地建物は比較的客観的に評価されますし、地震等で倒壊しない限り評価額も変わりません。

しかし、債権流動化する際の売掛債権は、本当にその売掛先が信用できるかが重要になります。聞いたことがない会社、新しくできた実績のない会社、経営状態が悪い会社、反社会組織のダミー会社・・そうした会社の売掛債権を果たして現金化できるのでしょうか? 売掛先が倒産したり不渡りを起こしたりすれば、責任は自分に返ってきます。倒産リスク、そもそも現金化を受け入れてもらえないリスクが債権流動化の場合あります。その取引先は大丈夫でしょうか?

第三者へ客観的に証明できるような準備が必要

不動産の場合、登記所へ行けば誰でも登記簿謄本をとることができ、第三者へ対抗するのは容易ですが、債権の場合はそうはいきません。

したがって、売掛金などを譲渡した場合、譲渡し所有権が変わった事実を都度登記しなければならないケースが出てきます。 債権流動化の方法によっては、登記が必須のケースもあり、手間やコストが手数料以上にかかることもあります。不安定な動産を現金化するのは実は素人には結構難しいことなのだといえます。

まとめ 資金調達のご相談は「企業パートナー110番」へ

手形や売掛金などを現金化する「債権流動化」の手法は比較的新しい概念で、まだまだ制度設計や利用者保護が追い付いていない現実があります。

したがって、素人判断で行うのではなく、専門家の支持を仰ぎなら適時適切なタイミングで行うようにしましょう。 上手に利用すれば自社の経営を改善することができます。「企業パートナー110番」は債権流動化について詳しいコンサルタントや専門家がたくさんいます。ぜひ利用していただき、お持ちの売掛債権の有効活用を考えてみてください。

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