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事業再生コンサルとは?役割や支援内容を解説

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会社の経営が悪化してしまうと、なんとか立て直そうとしても「負のループ」に入ってしまいます。長年の経験や企業努力ではどうにもできない状態になると、あっという間に「チェックメイト」です。そうした事態を避けるために、「事業再生コンサルタント」に依頼する例が増えています。事業再生コンサルタントとはどのような人たちなのでしょうか?ここで説明していきます。

事業再生(企業再生)コンサルタントとは

事業再生コンサルタントとは、経営環境の変化や競争環境の激化によって、倒産危機にある企業を、健全な経営状態へと戦略的に導いていく企業再生専門のコンサルタントです。

事業再生コンサルタントに依頼することで、どん底であった自社の経営がV字回復するかもしれません。企業体質そのものに経営悪化の原因があるのか、どこかにボトルネックのようなものがあり、そこの目詰まりが解消すれば、再び軌道に乗るのか、事業再生コンサルタントのプロ視線で調べてもらう方が解決の近道であることがあります。

企業有事の際、状況を悪化させず反転攻勢をかけるため、現状の把握と改善戦略を一手に引き受けるのが企業再生コンサルタントになります。

事業再生コンサルタントにできること

事業再生コンサルタントは、指導を受ける経営者ではありませんので、できることは限られています。当然会社組織の重要な決定は経営者や取締役、株主の仕事です。それらを除いた中でできることを行い、問題点を指摘します。

経営診断

自社の経営全般を診断します。決算書や確定申告書、預金通帳、返済予定表などを拝見させていただき、自社の「健康診断」を行います。どこが病んでいて患部なのか、事業再生コンサルタントはしっかり見抜きます。

事業計画や再生計画の立案

経営診断をもとに具体的な事業計画、再生計画、改善計画などを立案します。一部の改善で済むのか、会社組織全体にメスを入れなければならないのか、事業再生のためにどのくらいの資金が必要なのか、事業再生コンサルタントが再建案を考えます。

運転資金、設備資金の適正化

必要な改善策を考えたうえで、お金の出入りを適正化します。経営が悪化しているということは、必要な資金を必要な目的に使えていないということでもあります。

資金使途を見直し、運転資金と設備資金の適正化を行います。

資金繰り、金融機関との交渉

お金の出入りを見直すことで、資金に余裕ができればいいのですが、どうしても更なる資金が必要な場合、資金繰りの交渉も事業再生コンサルタントが行います。

金融機関との交渉なども経営者に同席し、現実的な返済プランも合わせて示します。経営者だけで金融機関と交渉すると、事業計画や経営計画が杜撰で、返済能力を疑問視されてしまうことがありますが、事業再生コンサルタントが交渉することで、現実的な融資計画に落ち着きます。

オペレーションの改善

社内のオペレーション、指揮系統や部署などを改善する指示を出します。社会体制、組織体制がそのままでよいか、絶えず見直していくことで、新しい展開に遭遇したときに機動的な対応が可能になります。

無駄な部署があると、仕事のオペレーションが悪くなります。ボトルネックがここにある場合もあるので、改善提案を行います。

資産の整理、知的財産権の有効活用

無駄な資産、遊休資産などがあればそれを整理して現金化します。また、自社の知的財産権が眠っていないか、有効活用できないかアドバイスを行います。

先進的な技術や知的財産権を持っていても、それを使っていなければ宝の持ち腐れです。うまく、知的財産権でビジネスできると経営状況も大きく改善します。

不採算部門整理、M&Aなど事業再生の具体的提案

それでも事業再生が厳しい場合、リストラとなります。不採算部門の整理(通常のリストラ)だけで済むのか、会社自体を第3者などに譲渡(事業承継、M&A)すべきなのか、実際の経営状況や企業再生コンサルタントの手腕によります。

リストラが避け得られない場合、傷口が深くなる前に着手しましょう。外科手術は負担も大きいですが、事業再生コンサルタントの指示に従って断行できれば、致命傷(倒産)を防ぐことができます。そのための厳しめのアドバイスを事業再生コンサルタントは行うことがあります。

利害関係者合意形成

以上の目的や手段を達成するために、株主総会や取締役会など機関決定を行う場の開催を提案します。

また取引先と交渉して債務免除や法的措置(裁判も含む)も提案します。提携する弁護士などの専門資格を持つ人達とも折衝し、企業の体質改善を確実なものにするため、関係者間で合意形成を図ります。

依頼人にアドバイスするだけではなく、積極的に関係者とネゴシエーションを行うのも事業再生コンサルタントの仕事になります。

事業再生コンサルタントが必要とされる背景

今から20年ほど前に『愛の貧乏脱出大作戦』というテレビ番組が放送されていました。多額の借金を抱え、倒産、廃業寸前のお店(主に飲食店)を再生させるコンセプトの番組でした。

主に依頼人が貧乏に陥っている現状を、料理の技術のなさと経営に対する姿勢がゆがみに求めていたため、厳しい料理人の下での修行や、祈祷護摩修行、滝行など精神面を叩き直す回が多かったのですが、中にはフード業界に特化した事業再生コンサルタントの指導の下、お店を立て直すということもありました。

20年前ならば、テレビおよび口コミの影響力のみでしたが、ネットやSNSが発達した現在では、悪評も好評もあっという間に拡散します。当時と比べても、精神論だけではない、緻密な事業再生コンサルティングが求められるようになります。

もちろん、頭を丸坊主にして大声を出させて根性を鍛えなおすような前時代的なやり方は通じません。合理的に、かつさまざまなスピードが求められる今の時代だからこそ、何が経営悪化の原因なのか論理的客観的に把握し、的確な改善案を出せる事業再生コンサルタントが求められます。

その道の「達人」「先駆者」に学ぶだけでは、スピード間に対応できずあっという間に取り残されてしまいます。

そのため、事業再生コンサルタントの的を絞った的確なアドバイスが必要になります。1から修行すればなんとかなる時代ではなく、科学的客観的論理的な改善案をもとにした事業再生が不可欠という時代背景があります。

事業再生コンサルティングと他コンサルティング職種との違いとは

事業再生コンサル(タント、ティング)と他のコンサルティング(経営コンサルタント、資金繰りコンサル担当など)との違いはあるのでしょうか?

通常の経営コンサルやITコンサルは、自社を取り巻く環境について調査、分析を行い、
成長戦略の策定支援や新規事業開発支援等を報告書にまとめます。企業の戦略を報告書という形でまとめ、実際の戦略、あるいはそれを落とし込んだ戦術は経営者にゆだねられます。

比較的短期的なプロジェクトであり、報告書の提出を持って終わりとなります。

一方、事業再生コンサルは時間もお金もその他のコンサルよりもかけて行います。年単位のプロジェクトとなり、単に今後の戦略、戦術をまとめるだけではなく、組織改編や資金繰り改善、リストラなど多方面での改革を実際に着手してもらうことになります。

放置すれば会社が終わってしまう「背水の陣」の中で、事業再生コンサルタントに自社の未来をゆだね、一緒になって改革していきます。

レポートをまとめるのにとどまる一般的なコンサルと、長期間かけて事業再生の着手まで行う事業再生コンサルは似ているようで異なります。本気で事業再生したい場合、時間とお金をかけて事業再生コンサルタントに依頼すべきです。

まとめ 企業の経営に関することのご相談は「企業パートナー110番」へ

以上、事業再生コンサルについて解説しました。通常イメージするコンサルティングとは異なり、長期スパンでコンサルタントが自社の経営にも一部参加する形で、大きくそれまでの経営を変えていきます。

「再生」という言葉が示すように、かなり真剣にコンサルタントに依頼すべきものであり、リストラなども覚悟しないといけません。これまでの経営の在り方や自社製品なども変わる可能性があります。

したがって、事前にしっかり事業再生についてわかる専門家に相談すべきです。「企業パートナー110番」では事業再生コンサルティングを行っています。まず相談していただければ、事業再生すべきなのか、事業再生の見通しなども含めてお引き受けいたします。

自社の経営の見通しが暗い、立たないという方はぜひ「企業パートナー110番」までご相談ください。

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