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長期借入金と短期借入金の違いを徹底解説

Borrowing

長期借入金、短期借入金>一言で「借入金」といっても「短期借入金」と「長期借入金」という2つの借入金があります。これらは、単に借入期間の違いだけではなく、決算書や経理処理上も対応が異なることがあります。両者の違いをよく理解していただき、経営の安定、経営改善につなげていくことが大切です。

長期借入金、短期借入金とは?何が違うのか

みなさんの会社の決算書、特に貸借対照表の中に「長期借入金」と「短期借入金」という項目があるのに気づきましたか?同じ借入金でも違いがあるようですが、意識して「長期借入金を借りた」という記憶はないですよね。

長期借入金と短期借入金、ともに金融機関等から必要な資金を借りることは共通していますが、違うのは返済期間です。

短期借入金:借入日から1年以内に返済日が到来する借入金
長期借入金:借入日から返済日までの期間が1年以上先のもの

短期借入金は貸借対照表では「流動負債」として記載し、長期借入金は「固定負債」として記載します。借入金は負債ですが、返済期日によってさらに2種類に分かれるということになります。

さらに、長期借入金のうち1年以内に返済期日が到来するものを「1年以内返済長期借入金」といい、こちらは流動負債に記載します。これを「ワンイヤールール」といいます。

事例を示しましょう。
〇1000万円借入し、毎月100万円ずつ返済。10か月で返済を終える

これは1年以内に全額返済し終えるので「短期借入金」として「流動負債」の記載となります。

〇2億円借入し、毎月500万円ずつ40回(3年4か月)で返済を終える

この場合、
・1年以内に返済する 500万円×12か月=6000万円が「1年以内返済長期借入金」として「流動負債」に記載
・2年目以降に返済する 2億円-6000万円=1億4000万円は「長期借入金」として「固定負債」に記載

こうなります。借入期間と、1年以内に返済する部分、しない部分によって

・短期借入金:流動負債
・1年以内長期借入金:流動負債
・(2年目以降の)長期借入金:固定負債

の3つに借入金が分けられることになります。

長期借入金、短期借入金の種類

長期借入金には「1年以内長期借入金」「長期借入金」の2つに分かれ、短期借入金と区別されますが、借入金はその借り方で5つに分類することができます。これは短期借入金も長期借入金も共通です。

証書貸付

一番オーソドックスな借入方法です。金融機関との間で締結される金銭消費貸借契約を行い、企業が「借用証書」を提出します。借用証書が金銭消費貸借契約の契約書となり法的拘束力を持ちます。前提に、企業が金融機関から資金を借り入れる融資形態です。

手形貸付

金銭消費貸借契約証書ではなく、約束手形を銀行に振り出します。まさに「手形を切る」方法で融資を受けます。当然、手形の期日に支払いがない場合は「不渡り」となってしまいます。

主に短期借入金の際に用いられます。長期借入金は証書貸付が原則です。

手形割引

取引先からお金を「〇月〇日支払います」という手形、要は売掛金を銀行に裏書きして買い取ってもらいます。借入というよりも、売掛金をそこから手数料を引いて銀行に買い取ってもらう方法です。

当座貸越

当座預金口座に設定された融資限度額までの金額なら、残高を上回った小切手の発行が可能になる制度です。制限額はありますが、自由に残高を気にせず使えるお財布のようなものです。通常、口座残高以上の小切手の振出は不渡りになってしまいますが、口座残高不足の部分を銀行が一時的に肩代わりしてくれます。

当然、金融機関としてはリスクがあるので、この借入を利用するには厳しい審査があります。

ファクタリング

こちらは最近できた新しい手法です。手形ではなく自社が受け取る売掛金を、期限前に買い取ってもらいます。金融機関ではなく、消費者金融や貸金業法の許可もない怪しい会社も参入していて、法規制が追い付かない状態です。

ファクタリングの手数料を計算すると、借入金利を大きく上回る年利数百%になることもあり、社会問題化しています。当然、まったくおすすめできません。

長期借入金、短期借入金のメリット、デメリット

長期借入金と短期借入金のメリットとデメリットについて表にまとめました。それぞれを理解し、不要な借入をせず、金融機関からの評価を高めていただくのが大切です。

 

メリット

デメリット

長期借入金

・毎月の返済額が少額で済む

・業績に左右されにくい

・金融機関の審査が厳しい

・担保を求められることがある

短期借入金

・金融機関の審査が比較的緩い

・利率が低い傾向にある

・1回あたりの返済額が多くなる

・管理コストが増える

 

設備資金であれば、減価償却に合わせて毎月〇万円ずつ数年で返済する長期借入金がなじみますが、運転資金を長期借入金として調達するのはリスクがあります。運転資金の場合、短期借入金で調達し、キャッシュフローを別の使途に利用できるよう余裕を持たせることが大切です。

短期借入金は、比較的機動的に融資を受けることができますが、担保などを提供しないので、金融機関担当者との信頼が重要になります。特に金額が大きな場合、短期借入金ではなく、担保等を提供して長期借入金をすすめられることもあります。

短期借入金では借り換えも多くなるので、その借り換えのタイミングを間違えると、一気に返済資金がショートし、倒産リスクが増大することもあります。金利が低いメリットもありますが、何かあったとききは毎月の返済額が少なめの長期借入金の方がしのげることもあります。

長期借入金、短期借入金の会計上の違い

繰り返しになりますが、貸借対照表上では、原則として

 

 

 

貸借対照表上

短期借入金

契約日-返済日が1年以内

 

流動負債

長期借入金

契約日-返済日が1年以上

1年以内長期借入金

長期借入金

固定負債

 

会計上はこのように区別されます。 短期借入金が会社の規模に対して多すぎるのであれば、要は消費者金融や闇金から短期の借入をして何とか自転車操業をしているとみることもできます。

もし返済の余力があるのであれば、流動負債の比率を上げるのは自社の経営にとってはプラスですが、自社の売り上げ規模に応じて適切な額を借入してください。 長期借入金は返済額が安定し、金融機関の審査も厳しいので、それなりに信頼があると判断されます。

会計上の長期借入金と短期借入金の違いを理解しつつ、金融機関から健全な経営を行っていると判断されるような借入を行ってください。資金繰りに困っていると思われないことが大切です。

まとめ 企業の経営に関することのご相談は「企業パートナー110番」へ

以上、長期借入金と短期借入金の違いについて解説しました。長期借入金と短期借入金は、返済完了までの期間で分けられるものでその境は1年です。さらに長期借入金は「1年以内長期借入金」とそれ以降の「長期借入金」に分かれます。

短期借入金と1年以内長期借入金は「流動負債」として、1年以上の長期借入金は固定負債として会計上処理し、貸借対照表に記載します。

金融機関から借入をする際、この流動負債、固定負債のバランスが大切です。とはいっても、なかなかどのように借入をすべきかわからないケースもあります。 「企業パートナー110番」では借入金のバランスや見直し、長期借入金と短期借入金について詳しい専門家が揃っています。自社の長期借入金と短期借入金のバランスが適正かどうか知りたい方や改善したい方はぜひご相談ください

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